魚焼きグリルの掃除に手を焼いていたのである、「コゲ落ちくん」と出会うまでは・・・
わが家では「女性は非力なのよ」というかみさん申告の理由にならない理由によって魚焼きグリルの焼き網のコゲ落としは僕の仕事になっている。
焼き網についた「コゲ」は超ガンコなのだ。
ついでに言うと、網の交差部分の黒ずみなんて清掃不可能である。
メーカーの魚焼きグリル開発担当者を呪いたくなるほど落ちない。
ゆえに、網に付いた塊りの「コゲ」をなんとかこそげ落とすぐらいでこれまでお茶を濁してきたのである。
夕食時に「ジャジャーン、本日のメニュー、銀だらの西京焼き」なんてかみさんに告げられると「おいおい、二日前に秋刀魚を焼いたばっかりじゃねーの」とこころの中でひとりごちていたのである。
そして、ついに・・・ついに、街角でネーミングにつられて即買いした「コゲ落ちくん」の登場である。
粒子入りナイロン不織布でできたそのたのもしいタワシの威力に恐れ入った。
ナイロンのくせに、ステンレス製の焼き網相手にガシガシ戦いを挑むのである。
しかも、けっこう隅のほうまで入り込み、たちどころに網はピッカピカになるのだ。
「コゲ落ちくん」を手に入れてからというもの、僕のこころのつぶやきは「あしたも魚でええで」に変わったのである。
ちなみに「コゲ落ちくん」の兄貴分に「激落ちくん」というのがいる。
まことに頼もしいヤカラであるが、なにをそんなに激しく落とすのだろうか。